2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日本薬局方-製剤総則 概要

製剤総則には、日本薬局方記載の医薬品に共通する全般的な記述のルールについて記載されています。記載内容は主に言葉の定義、包装形態、製剤の形などについてです。製剤通則には、製剤に共通する事項、言葉の定義が書かれています。具体的には、添加剤、使…

日本薬局方-生薬総則

生薬とは、生物の乾燥品・抽出物など、生物そのものを薬として使用するものを指します。基本的には漢方・薬用ハーブなどで、植物由来のものが多くなっています。ほとんどのものは乾燥品(60度以下で乾燥したもの)で、それを加工・エキス抽出などを行ったも…

日本薬局方-通則概要

日本薬局方は通則から始まります。通則には言葉の定義、使用する単位、基本的な記載のルールが書かれています。通則には温度の呼び方、ふるいの目の細かさとふるい番号、性状(色やにおいのこと)の調べ方、有効成分の溶けやすさの表現、試験の定義、容器の…

日本薬局方 概要

日本薬局方(日局、JP)とは、国が定めた医薬品の規格基準書です。日局には医薬品の種類、規格試験の方法、規格等が記載されています。局方(Pharmacopoeia)は各国にあり、アメリカではUSP、ユーロではEPが用いられています(EP以外にも各国の局方があるよ…

添付文書

添付文書は、医薬品に同封される、医薬品の用量・用法などを記載した文書で、医薬品に添付することが義務付けられています。添付文書の記載事項については薬機法第52条に記載があり、用量・用法の他、使用・取り扱い上の注意、日本薬局方で記載することが決…

GPSP省令 概要2

概要1ではGPSP省令の薬機法上での位置について説明しましたが、2では、GPSP省令自身を説明します。GPSP省令の内容はたくさんありますが、基本的には他のGxP省令の内容と類似しています。GxPと同様に、GPSP省令においても製造販売後調査に関する手順を文書と…

医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令(GPSP省令)概要

医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令(GPSP省令、Good Post-Marketing Study Practice)は、製造販売後の調査として、使用成績調査、製造販売後データベース調査、製造販売後臨床試験の実施の方法について規定したものです。GPSP省令…

GVP省令-医薬品リスク管理

GVP

医薬品リスク管理とは、確認が不十分な副作用について、リスクを把握し、最小化することを指します。GVP省令9条に医薬品リスク管理について規定があります。医薬品リスク管理の実施には、医薬品リスク管理計画書を作成・改訂することが規定されています。医…

GVP省令-安全確保措置

GVP

安全確保措置とは、GVP省令の定義にある安全確保業務を実施することです。安全確保業務とは、厚生労働大臣への報告、使用上の注意・添付文書の改訂、おしらせ・緊急安全情報の配布、回収等を指します。安全確保措置については 第9条に記載があり、総括医薬品…

GVP省令-安全管理情報の検討と安全確保措置の立案

GVP

GVP省令第8条には、安全管理情報に関して安全管理責任者が実施しないといけない業務について規定されています。安全管理責任者は、収集された情報を検討し、品質保証部門に提供が必要なものは品質保証責任者に情報伝達を行います。安全管理情報のうち、対処…

GVP省令-安全管理情報の収集

GVP

安全管理情報とは、医薬品の品質・有効性・安全性・適正な使用のために必要な情報のことである、とGVP省令には規定されています。この必要な情報とは、副作用、用量・用法のことを指します。GVP省令第7条は、この安全管理情報を安全管理部門が適切に収集し、…

GVP省令 概要

GVP

GVP省令とは、『医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令』のことで、Good Vigilance Practiceの頭を取ってGVP省令と呼ばれています。GVP省令については薬機法第12条、製造販売業の許可の条件として…

故障モード影響解析(FMEA)

故障モード影響解析(FMEA、Failure mode and effects analysis)は物事が機能しなくなる状態(故障モードと呼びます)について、その影響を解析することです。FMEAの手順はJISに規定されています。故障とは、機械やシステムが機能しなくなることを指します…

石川ダイアグラム(特性要因図)

石川ダイアグラム(特性要因図)とは、ある特性に作用する要因と、その要因を起こす原因となる因子を図として書き出したものです。一般的に樹形の図で示されます。特性要因図における特性とは、目標となる指標のことです。場合によって目標となる指標は異な…

GQP省令ー貯蔵の管理

GQP

GQP省令第15条には、製造販売業者が医薬品の貯蔵・陳列する場合には、責任者を置き、保管設備を準備し、出納を記録することが規定されています。製造販売業者と製造業者が同じ製造所内にあれば、製造販売業者が貯蔵の設備を持つことは不自然ではありません。…

GQP省令-市場への出荷管理

GQP

GMP省令における製造所からの出荷管理と同様に、製品の市場への出荷を管理することがGQP省令第9条に規定されています。製造販売業者は市場への出荷の可否を決定し、決定後に製品を市場に出しまう。市場への出荷の可否は、品質保証部門の従業員がのうち、出荷…

GQP省令-取り決め

GQP

取り決めとは、製造販売業者と製造業者の間で結ぶ、製造・品質管理に関する契約のことを指します。GQP省令では第7条に規定されています。製造業者とその製品の製造について、あらかじめ管理方法について合意しておき、文書としておきます。取り決めの内容は…

GQP省令-品質情報

GQP

GMP省令での品質情報は、製造販売業者から伝えられるものです。この製造販売業者での品質情報の管理を行うことを規定しているのが、GQP省令第11条、品質情報についての項目です。製造販売業者が品質情報を得たときには、その影響を評価し、原因究明を行い、…

GQP省令-回収

GQP

回収とは、市場に出荷した製品の品質不良が明らかとなったとき、市場から製品を引き上げることを指します。製造販売業者は品質不良などの品質情報を集めます。品質情報にともなう回収は製造販売業者の大きな役割のひとつです。GQP省令では第12条に回収につい…

GQP省令-手順書と文書管理

GQP

GMP省令と同様にGQP省令でも、製造販売業者が品質保証の手順を定め、文書として保存することが規定されています。さらに、文書管理に関してもGMPと同様の仕組み(承認体制、文書管理の責任者)が必要とされます。GQP省令で規定されている手順書のほとんどはG…

GQP省令-品質標準書

GQP

品質標準書とは、GQP省令第5条に規定されている、製造販売承認事項とその他品質に関わる事項を記載した文書を指します。この定義ではイマイチよくわかりませんし、GMPにおける製品標準書との違いが不明瞭です。まず、製造販売承認事項について説明します。製…

GQP省令 概要

GQP

GQPとは、「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」(Good Quality Practice)のことを指します。このGQP省令は、薬機法12条、製造販売業の許可の条件として記載されています。薬機法では、製造販売業許可の条件として…

GMP省令-供給者管理

GMP

原料や資材の供給業者が、適切な製造工程で製造し、品質管理された原料・資材を納入していることを確認・保証することを供給者管理と呼びます。供給者管理についてGMP省令には記載がありませんが、供給者管理を行うことは原料の、しいては医薬品の品質を管理…

GMP省令-GMP総則

GMP

GMP総則についてはGMP省令上に規定がありません。GMP省令上最も上位の文書は基準書(製造管理・品質管理・衛生管理基準書)です。しかし、従業員が多く、複雑な組織を持つ製造所では、もっと根源的なルールを記載した文書を準備することが、GMPの適切な運用…

GMP省令-衛生管理 概要

GMP

衛生管理とは、構造・設備・職員の衛生状態を管理することで、衛生問題を原因とする品質不良を防ぐことを指します。衛生管理については、GMP省令第8条に衛生管理基準書を作成することが規定されています。衛生管理についての条項はGMP省令にはありませんが、…

GMP-適格性評価

GMP

適格性評価とは、設備・システム・装置を対象としたバリデーションのことを指します。その設備が、使用可能で、きちんと設置・運転できて、製品の製造に利用できることを確認します。適格性評価は4段階で評価します。設計時適格性評価(DQ)は設置前にその設…

GMP省令-照査

GMP

照査とは、その製造所で製造している各製品について、製造の状況、試験の状況、薬事対応の状況などを定期的に確認し、問題があれば改善することを指します。照査では、① 工程管理・品質管理の結果を統計的に解析し、② 変更・逸脱・品質情報・回収の履歴をま…

GMP省令-変更とバリデーション

GMP

変更とは製法・試験法など、承認書や手順書・マニュアルに記載されている手順を変更することを指します。製法・試験法については承認書に記載されています。変更を行う場合には、その製品を販売する製造販売業者に変更前に連絡をする必要があります。変更に…

GMP省令-キャリブレーション

GMP

キャリブレーション(校正)とは、計器(測定器)が示す測定の値と、標準の値の関係を確定する作業のことを指します。つまり、計器で測定している値がどれぐらいきちんと正確であるか調べる作業を校正と呼びます。校正は、計器の値が標準の値からずれている…

GMP省令-予測的バリデーション

GMP

予測的バリデーションは製品のプロセス・バリデーションの一つで、新製品、もしくは既存製品をその製造所で新たに製造し始めるときに行うものです。予測的バリデーションでは、① 新しい製品を、安定した品質で製造可能であることを確認し、② 確認した製造・…