日本薬局方-生薬総則

生薬とは、生物の乾燥品・抽出物など、生物そのものを薬として使用するものを指します。基本的には漢方・薬用ハーブなどで、植物由来のものが多くなっています。ほとんどのものは乾燥品(60度以下で乾燥したもの)で、それを加工・エキス抽出などを行ったものを処方します。

生薬の形は主に3種類で、乾燥させただけのもの(全形生薬)、小さく破砕したもの(切断生薬)、すりつぶして粉末にしたもの(粉末生薬)です。それぞれを原料として、処方しやすい形の製剤にします。

生薬の基原とは、生薬の元になった生物のことです。日局に記載されている生薬には基原として生物名が記載されていますが、同属・近縁種を同効能とする場合もあります。その場合には特別な記載がされることになります。

生薬の性状として、形、器官名、大きさ、色、におい、味が記載されます。生薬総則にはその他の注意点の記載があります。基本的には生薬には防虫・防カビを行い、湿気をさけ、密閉容器で保存することになっています。