2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ICH E19 安全性情報収集の最適化 1

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ICH E19は安全性情報収集の最適化についてのガイドラインです。ある程度安全性情報を収集した後、特定の安全性情報のみを収集したい場合に効率化した安全性情報収集を行う方法について説明されています。ターゲットを絞った安全性情報収集を実施する場合には…

ICH E18 遺伝子データの管理と遺伝的サンプリング 2

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ICH E18は遺伝子データの管理と遺伝的サンプリングについてのガイドラインです。2では、検体の品質、保管、データの取り扱いについてまとめています。核酸の品質と収量が結果に影響を与えうるため、その抽出法の最適化・定義を行うことが重要となります。検…

ICH E18 遺伝子データの管理と遺伝的サンプリング 1

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ICH E18は遺伝子データの管理と遺伝的サンプリングについてのガイドラインです。臨床研究において遺伝子データを取るためのサンプルを収集したり、遺伝的データを取り扱う際についての内容となっています。遺伝子データ・サンプルの取り扱い時に被験者のプラ…

ICH E17 多地域での臨床開発 3

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ICH E17は多地域での臨床開発についてのガイドラインです。3ではサンプル数の設定、プール化、安全性の取り扱いについてまとめています。サンプル数は対象群、地域全体において効能が評価できるよう設定します。通常は地域ごとに層別化しランダム化・解析す…

ICH E17 多地域での臨床開発 2

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ICH E17は多地域での臨床開発についてのガイドラインです。2では差異の事前検討、被験者・用量の選択、エンドポイント設定についてまとめています。地域間の差異については、MRCTs(Multi-Regional Clinical Trials)実施前に検討を必要とします。検討は最新…

ICH E17 多地域での臨床開発 1

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ICH E17は多地域での臨床開発(MRCTs)についてのガイドラインです。ここでの多地域とは、地域の規制当局をまたぐような開発を指します。国際的な治験実施と各規制当局での承認申請を効率化し、科学的知識の蓄積を行うことがこのガイドラインの目的となって…

ICH E16 医薬品開発に関連したバイオマーカー

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ICH E16は医薬品開発に関連したバイオマーカーについてのガイドラインです。承認申請におけるバイオマーカーに関する記載内容について調和することが目的となっています。承認パッケージに必要なバイオマーカーの使用とその評価について、使用範囲を広げるこ…

ICH E15 バイオマーカー、薬理ゲノミクス、薬理遺伝学、遺伝子データの定義

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ICH E15は遺伝的データの定義についてのガイドラインです。ガイドラインでは、Genomic biomarker(バイオマーカー)、Pharmacogenomics(薬理ゲノミクス、PGx)、Pharmacogenetics(薬理遺伝学、PGt)、Genomic data(遺伝子データ)、Sample coding(サンプ…

ICH E14 QT間隔延長の評価 3

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ICH E14はQT間隔延長の評価についてのガイドラインです。3では、QT研究の解析と危害事象等への対応等についてまとめています。QT/QTcデータの代表値として、同一時刻におけるプラセボとの差の平均値の最大値(Largest time-matched mean difference)を評価…

ICH E14 QT間隔延長の評価 2

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ICH E14はQT間隔延長の評価についてのガイドラインです。2では、Thorough QT study(徹底的なQT研究)。の後の臨床評価と、心電図データの取り扱いについてまとめています。徹底的なQT研究の後には、研究の結果に従い追加検証を検討します。陰性の結果が得ら…

ICH E14 QT間隔延長の評価 1

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ICH E14はQT間隔延長の評価についてのガイドラインです。不整脈の治療薬を除く医薬品に適用されます。QT間隔は心電図のQ波からT波までの間隔を指し、心臓の脱分極の遅れを反映します。QT間隔延長は致命的な不整脈、心室細動の原因となります。QTやQTを心拍数…

ICH E12 新規高血圧治療用製剤の臨床評価

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ICH E12は新規高血圧治療用製剤の臨床評価についての項目です。実際にはガイドラインとして整備されているものではなく、ICHの基本文書となっています。完全には調和されておらず、地域のガイドラインに従うべきであるとされています。E12の対象は収縮期・拡…

ICH E11 小児使用が想定される医薬品の臨床研究 3

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ICH E11は小児使用が想定される医薬品の臨床研究についてのガイドラインです。3では小児研究における倫理的事項についてまとめています。小児は基本的に社会的弱者に相当するため、倫理的に適切な研究デザインを必要とします。IRB/IECによる計画書のレビュー…

ICH E11 小児使用が想定される医薬品の臨床研究 2

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ICH E11は小児使用が想定される医薬品の臨床研究についてのガイドラインです。2では研究のタイプと年齢層により考慮されるべきことについてまとめています。小児使用が想定される医薬品での研究のタイプは、E4(用量応答性研究)、E5(海外臨床データの外挿…

ICH E11 小児使用が想定される医薬品の臨床研究 1

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ICH E11は小児使用が想定される医薬品の臨床研究についてのガイドラインです。E11は本体とAddeendumからなり、E11Aとして小児医療への臨床研究の外挿についてのガイドラインが策定されています。E11Aは現在Step1で、Step4への移行時期は未定のようです。E11…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 7

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。7では対照の選択方法についてまとめています。検証したい目的に対して適切に対照を選択することとされており、絶対的な効果を示す場合にはプラセボ、効果の存在を示すにはプ…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 6

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。6では、External controlについてまとめています。External controlとは、対照群を試験群と同時に設定せず、時間的にずれたものを使用したり、文献を使用したりする場合を指…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 5

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。5では、同効能有効成分を対照として用いる場合(Active control)についてまとめています。同効能有効成分を用いる場合には、同効能有効成分との同等性・非劣性を検証する場…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 4

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。4では、プラセボ対照群と用量応答性研究についてまとめています。プラセボ研究についてはある程度3でまとめましたので、下記リンクを参照ください。 xjorv.hatenablog.comプ…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 3

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。3では、プラセボを対照群として用いる場合についてまとめています。プラセボは偽薬と呼ばれることもある、被験薬と色・重さ・味・香りが同等であり、有効成分を含まない製剤…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 2

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。2では、研究の目的と対照群の選択についてまとめています。研究の目的として代表的なものは効能の証明となります。効能の証明では、対照群に対する優越性として示します。こ…

ICH E10 臨床研究における対照群の設定法 1

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ICH E10は臨床研究における対照群(Control)の設定法についてのガイドラインです。対照群の設定は、研究における倫理的問題、結果のバイアス、被験者の募集の難しさ、エンドポイントに影響を与えます。ICH E10では効能評価における対照群選択の一般的な原則…

統計の基礎14 正規性、等分散性、外れ値の検定

統計の基礎14では正規性、等分散性、外れ値の検定について説明します。正規性と等分散性は多くのパラメトリックな手法の前提条件となっているため、検定で確かめてからパラメトリックな手法を使用し、正規性と等分散性を持たなければノンパラメトリックのよ…

統計の基礎13 ノンパラメトリック

統計の基礎13ではパラメトリックではないデータに適用する検定手法である、ノンパラメトリックについて説明します。ノンパラメトリックな手法は、統計結果が平均値や標準偏差などのパラメータに依存しないという特徴を持ちます。このため、正規分布しない、…

統計の基礎12 重回帰

統計の基礎12では、1つの従属変数を多数の説明変数で説明する場合の線形回帰の方法である、重回帰について説明します。線形回帰では、1つの説明変数に対して1つの従属変数の関係を調べます。式で書くと、y=ax+bで、aとbを求める問題となります。正確には誤差…

統計の基礎11 多重比較

統計の基礎11では、3群以上を比較する場合における平均値の差の検定である、多重比較検定について説明します。分散分析も同様の平均値の差の検定ですが、分散分析ではどの群とどの群の間に差があるのかよくわからないが、全体を見渡すと差がある、といった漠…

統計の基礎10 共分散分析

統計の基礎10では、要因が2つ以上あり、1つの要因が連続値である場合の平均値の差の検定である、共分散分析について説明します。共分散分析は通常、2個以上の要因で検証した散布図において、直線性の傾きや切片が統計的に有意に異なっていることをしめすため…

統計の基礎9 二元分散分析

統計の基礎9では、要因が2つ以上ある時の平均値の差の検定である、二元分散分析について説明します。二元分散分析では、データの差を生み出すような要因が2つある場合を想定しています。血圧に対する医薬品と年齢の関係を調べる場合や、成績に対する学校と性…