2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ICH Efficacy Guidelines 概要

ICH

ICH Efficacy Guidelinesは効能・効果を調べるための臨床試験についてのガイドラインです。臨床試験において考慮すべきこと、承認申請に必要な情報、安全性情報の収集などについて記載されています。ガイドラインはE1-E20まで存在し、E18までがStep5で策定済…

ICH Quality Guidelines 概要

ICH

ICH Quality Guidelinesは医薬品の品質に関わる規制についてのガイドラインです。ICH Q1-Q14までのガイドラインが策定済・策定中で、Q12までがStep5に移行しています。このプレゼンテーションは題とその説明を読みながら作成したため、不明瞭であったり、不…

ICH 概要

ICH

ICHとは、International council for Harmonisation(国際的な調和に関する評議会)の略で、医薬品の開発・製造に関わる規制に関するガイドラインを定める評議会のことです。ICHはヨーロッパ(EC、今のEUの前団体)内での医薬品規制についての評議会としてス…

日本薬局方-一般試験法 9. 標準品・標準液・試液・計量器・用器等

日局の一般試験法の最後には、試験に用いる有効成分の標準品、標準液・試液、計量器などについての記載があります。医薬品の標準品とは、品質が公的に保証された試験用の有効成分のことで、2つの機関が製造販売しています。2つのうち1つは厚生労働省令(日本…

日本薬局方-一般試験法 7.03 輸液用ゴム栓試験法

輸液用ゴム栓試験法とは、医療用ゴム栓のうち、100mL以上の輸液容器に用いるゴム栓に適用する試験です。ゴム栓の素材は医薬品の品質に影響を与えないものであり、ゴム栓の使用により微生物の侵入を許さないものである必要があります。試験法として5種の試験…

日本薬局方-一般試験法 7.02 プラスチック製医薬品容器試験法

プラスチック製医薬品容器試験法とは、人体に有害な物質等が容器に含まれないことを確認する試験です。複数の試験が登録されていますが、必ずしもすべてのプラスチック製容器に対してすべての試験を実施する必要はないようです。ただし、必要であると考えら…

日本薬局方-一般試験法 7.01 注射剤用ガラス容器試験法

注射剤用ガラス容器試験法は、注射剤を保管するガラス容器の品質に問題がなく、保管による人体への悪影響がほぼないことを確認するための試験です。注射剤用ガラス容器には規格があり、規格に適合したもののみを注射剤用ガラス容器として使用することができ…

日本薬局方-一般試験法 6.13 皮膚に適用する製剤の放出試験法

皮膚に適用する製剤の放出試験とは、貼付剤などの製剤からの有効成分の放出を調べる方法です。経口製剤に適用する溶出試験法<6.10>のように、有効成分の水への溶け出しを調べ、有効成分の放出が規格に適合することを確認します。経皮吸収型製剤では特にその…

日本薬局方-一般試験法 6.12 粘着力試験法

粘着力試験法は貼付剤に適用する、粘着力を測定する試験のことです。方法はいくつか設定されており、試験はすべて24℃付近で行います。試料は試験温度に合わせるため、あらかじめ24℃付近で12時間放置します。粘着面にホコリが付かないよう、触れたり、異物の…

日本薬局方-一般試験法 6.11 点眼剤の不溶性異物検査法

点眼剤の不溶性異物検査法では、注射剤の不溶性異物検査法<6.06>と同じく、目視により点眼剤に含まれる不溶性異物が存在しないことを確認する試験です。3000-5000lxの白色光源下で観察し、液が澄明で、たやすく検出される異物を認めないことを確認します。

日本薬局方-一般試験法 6.10 溶出試験法

溶出試験とは、経口製剤の有効成分の溶解の度合いを確かめる試験のことです。各製剤にそれぞれ規格が設定されており、規格通りに製剤が溶解することで、臨床試験時の製剤との生物学的同等性を担保することを目的としています。試料は最小投与量を用い、普通…

日本薬局方-一般試験法 6.09 崩壊試験法

崩壊試験とは、経口製剤(錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ用剤、丸剤など)の形態が液中で崩壊する時間を確認する試験のことです。崩壊試験では錠剤の形態が対象となり、有効成分の溶解はその対象ではありません。崩壊試験の装置はビーカー、試験器、恒…

日本薬局方-一般試験法 6.08 点眼剤の不溶性微粒子試験法

点眼剤の不溶性微粒子試験法とは、点眼剤について注射剤と同様に混入した300μm以上の不溶性の微粒子数を調べる試験法です。顕微鏡を用いる方法のみが設定されています。方法は注射剤の不溶性微粒子試験法<6.07>とほぼ同じで、規格判定の粒子のサイズ、フィル…

日本薬局方-一般試験法 6.07 注射剤の不溶性微粒子試験法

注射剤の不溶性微粒子試験法とは、注射剤に混入した10、25μm以上の不溶性の微粒子数を調べる試験法です。パーティクルカウンタを用いる第1法と、顕微鏡を用いる第2法があります。基本的に第1法を用いますが、乳剤・コロイドなどの注射剤には第2法を適用しま…

日本薬局方-一般試験法 6.06 注射剤の不溶性異物検査法

注射剤の不溶性異物検査法は、注射剤に含まれる不溶性異物を目視で確認する方法です。第1法は液体の、第2法は用事溶解する製剤に用います。第1法と第2法の違いは、溶媒に懸濁・溶解するかどうかだけです。第1法でも第2法でも、異物を白色光下で5秒間観察し、…

日本薬局方-一般試験法 6.05 注射剤の採取用量試験法

注射剤の採取用量試験法とは、注射剤の液量が表示量よりやや多いことを確認する試験のことです。アンプルやプラスチックバッグに入っている注射剤の液量が試験の対象となります。液量がやや多い必要があるのは、やや多くないと注射器に適量取れない可能性が…

日本薬局方-一般試験法 6.04 制酸力試験法

制酸力試験法とは、胃において酸と反応する医薬品(いわゆる胃薬)が胃酸の酸性を中和する能力を調べる試験法です。有効成分では、1gが中和できる0.1mol/L塩酸の量で医薬品の制酸力を評価します。製剤の場合には1日服用量が中和できる塩酸の量で評価します。…

日本薬局方-一般試験法 6.03 製剤の粒度の試験法

製剤の粒度の試験法とは、ふるいを用いて製剤の粒のサイズを調べる方法です。顆粒剤、細粒剤など、粒度に規格を持つ製剤に適用するものだと思われます(経口投与する製剤を参照)。18号ふるいを全通し、30号ふるいに残留するものが10%以下となるのが細粒剤の…

日本薬局方-一般試験法 6.02 製剤均一性試験法

製剤均一性試験とは、製剤に有効成分が均一に含まれていることを確認するための試験のことです。錠剤、カプセル剤、散剤、アンプル入り注射剤などに適用し、各剤、各処方量(散剤のとき)にそれぞれほぼ同じだけ有効成分が含まれているかどうかを確認します…

日本薬局方-一般試験法 6.01 眼軟膏剤の金属製異物試験法

眼軟膏剤の金属性異物試験法とは、眼軟膏剤に含まれる異物を顕微鏡を用いて観察し、規格上限以上に含まれていないことを確認する限度試験の一つです。製剤10個から5gずつペトリ皿にとり、加熱して溶かし広げます。室温で固めた後、ミクロメーター付きの顕微…

日本薬局方-一般試験法 5.02 生薬及び生薬を主たる原料とする製剤の微生物限度試験法

生薬及び生薬を主たる原料とする製剤の微生物限度試験法とは、その名の通り、生薬に適用する微生物限度試験法です。基本的に化学合成医薬品に適用する微生物限度試験法<4.05>と同じ方法で行います。微生物限度試験法との違う点は試料の調整法と特定微生物試…

日本薬局方-一般試験法 5.01 生薬試験法

生薬試験法とは、生薬に適用する複数の試験をまとめたものです。大きく8つの試験(鏡検、純度試験、乾燥減量、灰分、酸不溶性灰分、エキス含量、精油含量、NMRでのエキス定量)からなります。生薬試験法に用いる試料の採取方法は生薬の形により規定されてい…

日本薬局方-一般試験法 4.06 無菌試験法

無菌試験法とは、無菌製剤に適用する、微生物混入の有無を確認するための試験のことです。試験は無菌的環境で実施する必要があります。このため、環境の無菌性を定期的に監視し、その元で試験を実施します。2種類の液体培地を用い、細菌の混入がないことを確…

日本薬局方-一般試験法 4.05 微生物限度試験法

微生物限度試験法は、非無菌製剤に適用する、医薬品に含まれる微生物の量の限度試験のことです。無菌製剤には無菌試験法を適用します。微生物限度試験法には生菌数試験と特定微生物試験の2つがあります。生菌数試験では菌の種類を問わず、増殖可能な菌の数を…

日本薬局方-一般試験法 4.04 発熱性物質試験法

発熱性物質とは、体内に入ったときに体温上昇を引き起こす物質で、エンドトキシンを含めた、ウイルスや微生物由来物質などを指します。発熱性物質試験法では、試料をウサギに注射することで、発熱性物質の有無を評価します。試験動物はウサギです。体重1.5kg…

日本薬局方-一般試験法 4.03 消化力試験法

消化力試験法とは、消化酵素を有効成分として含む原薬、製剤に適用する試験で、その有効成分がでんぷん、タンパク質、脂質を分解する能力を調べる方法です。でんぷん消化力試験法では有効成分によるでんぷんの糖化、糊化、液化を調べる方法です。糖化はでん…

日本薬局方-一般試験法 4.02 抗生物質の微生物学的力価試験法

抗生物質とは、細菌などの生物の増殖・成長を抑える物質のことです。抗生物質の力価測定とは、抗生物質による抗菌活性を培地上での菌の増殖抑制から判定するものです。試験用の菌を播種した寒天培地を準備し、寒天培地の一部に抗生物質を置きます。抗生物質…

日本薬局方-一般試験法 4.01 エンドトキシン試験法

エンドトキシンとは、グラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖類のことで、ショック症状や発熱などを引き起こします。注射剤などでは、製剤にエンドトキシンが含まれないことを確認する必要があります。エンドトキシン試験法では、カブトガニの血球抽出成分で…

日本薬局方-一般試験法 3.05 収着-脱着等温線測定法及び水分活性測定法

収着-脱着等温線とは、ある温度における試料による水の吸収(収着)と放出(脱着)が起こる相対湿度を指します。収着は、固体試料表面における水と試料の相互作用を示す吸着と、固体内部への水の浸透を示す吸着をあわせたものです。収着-脱着等温線は試料…

日本薬局方-一般試験法 3.04 粒度測定法

粒度測定法とは、医薬品原薬、添加剤、製造中の製剤中間製品など、粉末や粒体を構成する粒子の大きさの分布を測定する方法です。粒度にはその粒子の外観、形状などの性質も含まれます。顕微鏡、ふるい、レーザー回折などを用いて測定します。粒度測定法の第1…