生物学的同等性試験 検出力の計算法

生物学的同等性試験の例数設計では、非心t分布を用いた計算により検出力を計算します。検出力は第二の過誤(偽陰性)に関連したパラメータで、第一の過誤(偽陽性)は厳密に管理し、第二の過誤はややゆるく管理するというのがどの業界でも一般的な決まりとなっています。生物学的同等性試験では第二の過誤を0.2、検出力を0.8に設定するということになっています。

同等性試験における検出力はt分布から簡易的に求めることができ、実用的にはほぼこの簡易方法で問題ないのですが、より正確な計算では非心t分布を用います。非心t分布とは中心が左右にずれたt分布で、非心度と呼ばれるパラメータによりズレの大きさが決定します。同等性試験では2変量の非心t分布を用いた検出力の計算が最も正確となります。サンプルサイズの計算方法は以下の論文に詳しく書かれています。
Power and Sample size Estimation for Bioequivalence Studies