2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ICH S10 光安全性の評価 2

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ICH S10は非臨床での光安全性評価に関するガイドラインです。2では試験法についてまとめています。非臨床での光安全性研究では、動物系の選択と照射光の波長が重要となります。十分な感受性・特異性を持つ動物系を選択し、偽陰性の発生確率を低く保つことが…

ICH S10 光安全性の評価 1

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ICH S10は非臨床での光安全性評価に関するガイドラインです。光安全性の評価はM3に記載されている内容と、このS10に従います。適用範囲は新規有効成分、添加剤、光治療薬(Photodynamic therapy drugs)です。光安全性研究は光による副作用の発生を防ぐため…

ICH S9 抗ガン剤の非臨床研究 3

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ICH S9は抗ガン剤の非臨床研究に関するガイドラインです。3では主に特殊剤形の抗ガン剤と代謝物の評価についてまとめています。Conjugated Productsは医薬品と輸送担体が結合した製剤を指します(ADCと呼ばれる抗体-薬物複合体を含むのか、その他のドラッグ…

ICH S9 抗ガン剤の非臨床研究 2

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ICH S9は抗ガン剤の非臨床研究に関するガイドラインです。2では主に非臨床研究のデザインについてまとめています。薬理効果と安全性を特定するための用量を初回投与用量として選択します。通常は体表面積比から動物・ヒト間の用量の比較を行いますが、体重・…

ICH S9 抗ガン剤の非臨床研究 1

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ICH S9は抗ガン剤の非臨床研究に関するガイドラインです。一般的な医薬品と抗ガン剤での研究の違いについて記載されています。抗ガン剤では、治療法の少ない、進行した症例に対する効果的な新薬の迅速な提供が望まれています。リスクをある程度許容し、承認…

ICH S8 免疫毒性研究 2

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ICH S8は免疫毒性研究に関するガイドラインです。2では主に研究デザインについてまとめています。免疫毒性の可能性が通常の毒性研究で見つかった場合には、追加の独立した免疫毒性研究を実施し、回復過程のメカニズム、臨床での検証用のマーカーを特定します…

ICH S8 免疫毒性研究 1

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ICH S8は免疫毒性研究に関するガイドラインです。免疫毒性とは、意図しない免疫の抑制・活性化を指し、免疫抑制・活性化を介しない敏感症や自己免疫を含まないとされています。ガイドラインには免疫毒性の検出法と結果からの意思決定について示されています…

ICH S7B QT間隔延長の評価 2

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ICH S7Bは安全性薬理学(Safety Pharmacology)研究の中の、QT間隔延長に関する評価についてのガイドラインです。2では研究の戦略についてまとめています。非臨床でのQT延長の評価は6段階で実施するとされています。6段階とは、in vitroでのIkr測定、in vivo…

ICH S7B QT間隔延長の評価 1

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ICH S7Bは安全性薬理学(Safety Pharmacology)研究の中の、QT間隔延長(心電図における、Q点とT点と呼ばれるチャート上の位置の間隔が伸びることを指します)に関する評価についてのガイドラインです。心室での再分極遅延、催不整脈リスクについての検証と…

ICH S7A 安全性薬理学研究 2

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ICH S7Aは安全性薬理学(Safety Pharmacology)研究に関するガイドラインです。2では代謝物の評価、コアバッテリーなどについてまとめています。すべての薬効成分と代謝物について、安全性薬理学における評価を行います。主要な代謝物についての評価は動物実…

ICH S7A 安全性薬理学研究 1

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ICH S7Aは安全性薬理学(Safety Pharmacology)研究に関するガイドラインです。安全性薬理学では、副作用の原因となりうる薬力学的効果(作用機序など)の探索を行います。ガイドラインでは、被験者の安全を確保し、使用動物数を減らすことを目的とした非臨…

ICH S6 生物学的製剤 Part2: 前臨床での安全性評価 追補 2

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ICH S6は生物学的製剤の臨床前安全性評価についてのガイドラインです。Part2にはPart1への追加事項について記載されています。2では免疫原性、生殖・発生毒性、発がん性についてまとめています。生物学的製剤はその製剤を対象にした免疫反応を誘導することが…

ICH S6 生物学的製剤 Part2: 前臨床での安全性評価 追補1

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ICH S6は生物学的製剤の臨床前安全性評価についてのガイドラインです。Part2にはPart1への追加事項について記載されています。Part2は科学的進展に伴いS6のアップデートの必要性が生じたため作成されたとされています。動物の使用を減らしつつ臨床前安全性を…

ICH S6 生物学的製剤 Part1: 前臨床での安全性評価 2

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ICH S6は生物学的製剤の臨床前安全性評価についてのガイドラインです。2では安全性薬理学についてまとめています。安全性薬理学(Safety Pharmacology)は望まない薬理学的反応を検出する研究を指します。医薬品の機能に関連した毒性を調べ、主要な生理機能…

ICH S6 生物学的製剤 Part1: 前臨床での安全性評価 1

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ICH S6は生物学的製剤の臨床前安全性評価についてのガイドラインです。このガイドラインではヒトでの用量増加時の方法を定め、毒性の対象器官と可逆性(毒性からの回復過程)の検証方法、臨床試験での安全性モニタリング時の検証項目を定めるとされています…

ICH S5 生殖・発生毒性の検出 5

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ICH S5は非臨床研究における生殖・発生毒性研究(DART: Developmental and Reproductive toxicity)についてのガイドラインです。5では研究の組み合わせ、結果の報告などについてまとめています。げっ歯類でのFEED、EFD、PPND研究の一部を組み合わせることで…

ICH S5 生殖・発生毒性の検出 4

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ICH S5は非臨床研究における生殖・発生毒性研究(DART: Developmental and Reproductive toxicity)についてのガイドラインです。4では用量・投与経路・投与期間についてまとめています。用量・投与経路・投与期間は実験系を構築する上での重要な要素です。…

ICH S5 生殖・発生毒性の検出 3

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ICH S5は非臨床研究における生殖・発生毒性研究(DART: Developmental and Reproductive toxicity)についてのガイドラインです。3では試験システムの選択についてまとめています。ココでの試験システムとは、使用する動物種を指します。DARTで汎用する哺乳…

ICH S5 生殖・発生毒性の検出 2

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ICH S5は非臨床研究における生殖・発生毒性研究(DART: Developmental and Reproductive toxicity)についてのガイドラインです。2ではin vivo試験のデザインについてまとめています。in vivo試験では1種以上の哺乳類で評価を行います。胚発生から出産後まで…

ICH S5 生殖・発生毒性研究 1

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ICH S5は非臨床研究における生殖・発生毒性研究(DART: Developmental and Reproductive toxicity)についてのガイドラインです。S4は非常に短いガイドラインで、2ページしかありませんが、このS5は長大なガイドラインで110ページ(ほとんどは毒性のある物質…

ICH S4 動物での慢性毒性研究の期間

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ICH S4は動物で実施する慢性毒性研究の期間についてのガイドラインです。有効成分の慢性毒性(Chronic toxicity)をげっ歯類・非げっ歯類で実施する際には、げっ歯類で6ヶ月、非げっ歯類で9ヶ月の試験を必要とするとされています。S4は非常に短いガイドライ…

ICH S3B 多回投与における薬物の組織分布研究

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ICH S3Bは多回投与における薬物の組織分布についてのガイドラインです。組織への薬物の分布の理解は代謝などの動態、機能部位の理解に重要であり、毒性・薬理学研究のデザイン構築に有用な情報をもたらします。このガイドラインでは多回投与での動態研究の方…

ICH S3A 毒物動態学: 全身曝露毒性研究 2

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ICH S3Aは毒物動態学、薬物の体内動態についてのガイドラインです。2では各種毒性研究における動態についてまとめています。毒性研究での動態学は、薬物に対する暴露が毒性へどのように寄与しているのか理解するために有用です。必要に応じて動態を検証しま…

ICH S3A 毒物動態学: 全身曝露研究 1

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ICH S3Aは毒物動態学(Toxicokinetics)、薬物の体内動態についてのガイドラインです。動態の研究は一連の毒性研究の一部として、非臨床研究で実施します。薬物動態は毒性の説明に利用し、ヒト使用時のリスクを評価するのに用います。薬物動態研究では、動物…

ICH S2 遺伝毒性研究 4

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ICH S2は遺伝毒性研究についてのガイドラインです。4では結果の評価方法についてまとめています。試験結果の評価において、偽陽性や偽陰性の結果が得られる場合があります。偽陰性の結果は複数種の試験により避けることができる場合が多くなります。一方、陽…

ICH S2 遺伝毒性研究 3

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ICH S2は遺伝毒性研究についてのガイドラインです。3では哺乳類でのvivo試験についてまとめています。in vivo試験での染色体異常検出では、骨髄細胞の染色体異常・小核化を調べることが推奨されています。マウス・ラットを用いて試験を行い、骨髄細胞もしく…

ICH S2 遺伝毒性研究 2

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ICH S2は遺伝毒性研究についてのガイドラインです。2ではin vitroでの試験についてまとめています。in vitro試験はOECD guideline、IWGTレポートというものに従い実施するとされています。用いる最大用量は5mg/プレートで、沈殿性の薬物では最小沈殿量となる…

ICH S2 遺伝毒性研究 1

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ICH S2は遺伝毒性研究についてのガイドラインです。細菌や培養細胞を使用したin vitro試験、動物を使用したin vivo試験の方法について述べられています。遺伝毒性は発がん性のリスク評価の一部となります。S2の対象は低分子化合物で、生物学的製剤は対象では…

ICH S1(R1) ヒト医薬品のためのげっ歯類での発がん性研究

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ICH S1(R1)はげっ歯類での発がん性研究(S1)の改定についてのConcept paperとBusiness Planになっています。2012年から検証を開始し、現在はStep1、2022年にStep4に移行することを目標としているようです。ガイドライン改定の目的はより統括的な発がん性研…

ICH S1C 発がん性研究の用量設定

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ICH S1Cは発がん性の検証での用量の設定についてのガイドラインです。発がん性検証には最大耐性用量(MTD)やヒトでの一日最大用量を用いて検証されていましたが、MTDでは処方量が多すぎるため、3局で調和するためのガイドラインとして作成されたようです。…