GMP省令-GMP総則

GMP総則についてはGMP省令上に規定がありません。GMP省令上最も上位の文書は基準書(製造管理・品質管理・衛生管理基準書)です。しかし、従業員が多く、複雑な組織を持つ製造所では、もっと根源的なルールを記載した文書を準備することが、GMPの適切な運用に必要です。この、根源的なルールについて記載した文書をGMP総則と呼びます。GMP総則ではGMPで使う言葉、文書の名前と種類、責任者の役割、GMP組織について定義します。

用語の定義はGMP省令上の他の文書でも必要となりますが、最も基本的な用語についてはGMP総則で定義します。文書の種類、文書の階層構造(どれが上位文書で、どれが下位文書か)についてもGMP総則で定義します。

GMP上の管理では、必ず管理責任者が必要となります。責任者の責任範囲については基準書・手順書に必ず記載されています。GMP総則にも役割分担を記載することで、どの文書をどの責任者が管理し、責任者はどの部署の人であるか、あらかじめ決めておきます。GMP組織とは、この責任者の階層構造(ヒエラルキー)について述べたものです。誰が、どの責任者であるのか、氏名を含めて定めておきます。GMP総則で定めていないと、基準書・手順書に定めることとなり、人事のたびに基準書・手順書の改訂が必要となります。

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