GMP

ICH Q7 GMP 14 臨床試験に用いる有効成分について

ICH Q7の第19章は臨床試験に用いるAPIに適用するGMPに関するガイドラインとなっています。日本では治験薬GMPで対応している内容だと思われます。臨床試験に用いるAPI(治験薬)では開発段階であるため、工程・検査の精度が製品ほど高くありません。開発段階…

ICH Q7 GMP 13 細胞培養・発酵で生産するAPI

ICH Q7の第18章は広義の生物学的有効成分に適用するGMPに関するガイドラインとなっています。生物学的有効成分に関しても基本的には化学合成有効成分と同様のルールが適用されますが、生物学的製剤のほうが一般的に制御が必要となる項目が多くなります。生物…

ICH Q7 GMP 12 輸送・仲介業者

ICH Q7の第17章は輸送・中間業者に関するガイドラインとなっています。輸送に関してはGDP(Good Distribution Practice、輸送時の偽薬混入防止などを主題としているように見えます)とは異なる、医薬品品質上の情報について、中間業者に関しては品質情報や回…

ICH Q7 GMP 11 苦情と回収/委託製造

ICH Q7の第15章は苦情と回収、16章は委託製造に関するガイドラインとなっています。苦情と回収はGMP、GQP省令の品質情報・回収に対応し、委託製造については基本的にGQP省令で対応するため、GMP省令上には記載がないものです。xjorv.hatenablog.com xjorv.ha…

ICH Q7 GMP 10 変更管理/不合格品と再使用

ICH Q7の第13章は変更管理、14章は不合格品と再使用に関するガイドラインとなっています。変更管理はGMP総則の変更管理、不合格品と再使用は出荷判定や品質管理と関わる内容になっています。 xjorv.hatenablog.com xjorv.hatenablog.com xjorv.hatenablog.co…

ICH Q7 GMP 9 バリデーション

ICH Q7の第12章はバリデーションに関するガイドラインとなっています。GMP総則のバリデーションに対応した内容だと考えてよさそうです。 xjorv.hatenablog.comバリデーションに関してはGMPに関わるものであるため、手順・結果の文書化は必須となります。開発…

ICH Q7 GMP 8 品質管理

ICH Q7の第11章は品質管理に関するガイドラインとなっています。GMPの品質管理に対応した内容だと考えてよさそうです。 xjorv.hatenablog.com 品質管理の一般的事項として、品質部門が試験施設を持つこと、試験の手順を文書とし、品質部門の承認を受けること…

ICH Q7 GMP 7 包装とラベル・保管と輸送

ICH Q7の第9、10章は包装とラベル、保管と輸送に関するガイドラインとなっています。GMPの製造管理に含まれる内容だと考えてよさそうです。包装・ラベルの方法は文書として定め、ラベルの貼り間違いを防ぐ施策を取ります。製造書外に輸送する製品には、ラベ…

ICH Q7 GMP 6 製造と工程検査

ICH Q7の第8章は製造と工程管理に関する内容となっています。日本のGMP省令では、製造管理に含まれる内容だと考えてよいかと思います。原料は品質に影響が出ないよう配慮し、正確な秤で秤量します。原料を分割利用する際には容器に表示し、原料や秤量は作業…

ICH Q7 GMP 5 原料管理

ICH Q7の第7章ではGMPに関わる原料の管理について記載されています。原料管理は日本のGMP省令には詳細には記載されておらず、品質管理、製造管理の基準書で対応している内容であると考えられます。原料の受領・保管・試験適否判定の手法は文書としておく必要…

ICH Q7 GMP 4 文書管理

ICH Q7の第6章ではGMP文書の取り扱いについて記載されています。Q7の文書管理は日本のGMP省令の文書管理に近いものとなっています。 xjorv.hatenablog.comGMPに関与する文書はあらかじめ定められた方法にしたがい確認、承認、配布が必要です。文書の制定、改…

ICH Q7 GMP 3 製造機器

ICH Q7の第5章ではGMP上の製造機器の取り扱いについて記載されています。Q7の製造機器は構造設備規則、製造管理、コンピュータ化システム、衛生管理、校正などを含むものとなっています。製造機器は製造に適したサイズを持ち、洗浄・点検・製造が可能である…

ICH Q7 GMP 2 構造設備

ICH Q7の第4章ではGMP上の構造設備の取り扱いについて記載されています。Q7の構造設備は薬局等構造設備規則に類似した内容となっています。 xjorv.hatenablog.com構造設備は洗浄・メンテナンス・製造に適したものであることとされています。構造設備には混入…

ICH Q7 GMP 1

ICH Q7は有効成分のGMPに関するガイドラインです。同様のガイドラインであるPIC/S GMPのPart2とほぼ同等の内容となっています。製剤のGMPに関してはPIC/S GMP Part1のガイドラインでの対応となっています。ガイドラインの目的は有効成分製造と品質保証のため…

GMP省令-供給者管理

GMP

原料や資材の供給業者が、適切な製造工程で製造し、品質管理された原料・資材を納入していることを確認・保証することを供給者管理と呼びます。供給者管理についてGMP省令には記載がありませんが、供給者管理を行うことは原料の、しいては医薬品の品質を管理…

GMP省令-GMP総則

GMP

GMP総則についてはGMP省令上に規定がありません。GMP省令上最も上位の文書は基準書(製造管理・品質管理・衛生管理基準書)です。しかし、従業員が多く、複雑な組織を持つ製造所では、もっと根源的なルールを記載した文書を準備することが、GMPの適切な運用…

GMP省令-衛生管理 概要

GMP

衛生管理とは、構造・設備・職員の衛生状態を管理することで、衛生問題を原因とする品質不良を防ぐことを指します。衛生管理については、GMP省令第8条に衛生管理基準書を作成することが規定されています。衛生管理についての条項はGMP省令にはありませんが、…

GMP-適格性評価

GMP

適格性評価とは、設備・システム・装置を対象としたバリデーションのことを指します。その設備が、使用可能で、きちんと設置・運転できて、製品の製造に利用できることを確認します。適格性評価は4段階で評価します。設計時適格性評価(DQ)は設置前にその設…

GMP省令-照査

GMP

照査とは、その製造所で製造している各製品について、製造の状況、試験の状況、薬事対応の状況などを定期的に確認し、問題があれば改善することを指します。照査では、① 工程管理・品質管理の結果を統計的に解析し、② 変更・逸脱・品質情報・回収の履歴をま…

GMP省令-変更とバリデーション

GMP

変更とは製法・試験法など、承認書や手順書・マニュアルに記載されている手順を変更することを指します。製法・試験法については承認書に記載されています。変更を行う場合には、その製品を販売する製造販売業者に変更前に連絡をする必要があります。変更に…

GMP省令-キャリブレーション

GMP

キャリブレーション(校正)とは、計器(測定器)が示す測定の値と、標準の値の関係を確定する作業のことを指します。つまり、計器で測定している値がどれぐらいきちんと正確であるか調べる作業を校正と呼びます。校正は、計器の値が標準の値からずれている…

GMP省令-予測的バリデーション

GMP

予測的バリデーションは製品のプロセス・バリデーションの一つで、新製品、もしくは既存製品をその製造所で新たに製造し始めるときに行うものです。予測的バリデーションでは、① 新しい製品を、安定した品質で製造可能であることを確認し、② 確認した製造・…

品質リスクマネジメント概要

リスクとは、危害の発生する確率とその重大性で説明されるものを指します。医薬品の品質であれば、たとえば副作用がどの程度の確率で発生し、その副作用がどの程度健康に被害を及ぼすか、という概念をまとめたものがリスクです。医薬品の品質に関するリスク…

コンピュータ化システム 概要

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コンピュータ化システムについては、コンピュータ化システム適正管理ガイドラインに詳細が記載されています。コンピュータ化システム適正管理ガイドライン https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb6573&dataType=1&pageNo=1ガイドラインの序文には目的…

GMP省令-教育訓練

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教育訓練とは、GMPに関する製造管理・品質管理について、理論・実地訓練を行うことを指します。ココでの理論とは座学を意味し、実地訓練とは業務を行いながら教えることを意味します。GMP省令では職員に教育訓練を行うことを規定しています。教育訓練の実施…

GMP省令-回収処理

GMP

製品を出荷した後に、製品の品質に問題があること(品質不良)が発覚することもあります。このような品質不良のうち、重大なものが発生した場合には製品を市場から回収する必要があります。回収の決定、実施は製造販売業者の責任のもとで行われます。製造業…

GMP省令-自己点検

GMP

自己点検とは、GMPに関わる業務・記録・文書等を一定期間ごとに確認し、GMPが適切に管理され、実施されていることを点検することを指します。実施の状況が悪いものがあれば、適切に改善を行います。自己点検はGMP省令第18条に規定されています。製造管理・品…

GMP省令-文書の管理

GMP

GMPでは、管理の内容を文書として記録し、確認・承認後に保管することが重要視されます。この記録・確認・承認・保管を管理することを文書の管理と呼びます。文書の管理はGMP省令第12条に規定されています。文書の承認、配布、保管を適切に行うこと、文書に…

GMP省令-品質情報の管理

GMP

製造販売業者、つまり医薬品企業の本社には、製品の品質に関する情報がもたらされます。この場合の品質の情報とは、普通は品質不良に関するクレームを指します。製品の箱が潰れていた、色がおかしかった、異物が入っていた、ラベルの記載が間違っていた等、…

GMP省令-逸脱の管理

GMP

GMPにおける逸脱とは、承認された指示、または設定された基準からの乖離(かいり)のことを指します。この説明ではよくわかりませんが、例えば、承認済みの製造マニュアルの手順に沿って製造しなかったとき、工程管理値の規格から外れたとき、試験マニュアル…