ICH S8 免疫毒性研究 2

ICH S8は免疫毒性研究に関するガイドラインです。2では主に研究デザインについてまとめています。

免疫毒性の可能性が通常の毒性研究で見つかった場合には、追加の独立した免疫毒性研究を実施し、回復過程のメカニズム、臨床での検証用のマーカーを特定します。免疫毒性での定量の対象としては、T細胞依存の免疫応答(TDAR)、白血球の免疫特性、non-functional assay(これは意味がよくわかりません)の3つがあげられています。

実験系としては、げっ歯類での毎日投与、28日間の研究を標準とするとされています。測定方法の最適化は非げっ歯類で行い、標準毒性試験での結果に従い用量・用法を決定します。高用量ではNOAELを達成する用量以上の用量を用い、複数の用量レベルでの検証を行うことが推奨されます。追加の独立の免疫毒性研究において十分な結果が得られた場合には、それ以上の研究は必要とされません。リスクの評価が可能であっても、不十分なデータしかないと判断した場合には更なる追加研究を検討します。

免疫毒性研究は第3相臨床試験までに評価を終えるとされています。臨床で免疫システムの変化を調べてもよいとされています。免疫不全の患者を対象とする医薬品の場合には、開発の早い段階での検証が必要となります。