日本薬局方-一般試験法 4.06 無菌試験法

無菌試験法とは、無菌製剤に適用する、微生物混入の有無を確認するための試験のことです。試験は無菌的環境で実施する必要があります。このため、環境の無菌性を定期的に監視し、その元で試験を実施します。2種類の液体培地を用い、細菌の混入がないことを確認します。

培地が無菌的であることをあらかじめ性能試験で確かめます。無菌性は14日間放置しても菌が増えないことで調べます。無菌性の確認の後、菌がきちんと増殖することを、試験菌を用いて確認します。製品の試験方法はメンブランフィルター法と直接法の2種類です。メンブランフィルター法では試料をフィルターに通し、フィルターに残った菌を培養して確認します。直接法は試料を培地に直接加える方法です。ともに14日間培養し、菌が増えないことを確認します。

試料の調整法は剤形によって異なります。水性液剤、水性固形剤はそのまま、もしくは無菌溶剤に溶かしてフィルター法で調べます。油性液剤はそのまま、もしくは無菌油性溶剤で希釈します。軟膏は無菌油性溶剤で希釈して用います。油性製剤・軟膏は基本的にフィルター法を用いて調べることになっていますが、直接法を用いる事もできます。