ICH Efficacy Guidelines 概要

ICH Efficacy Guidelinesは効能・効果を調べるための臨床試験についてのガイドラインです。臨床試験において考慮すべきこと、承認申請に必要な情報、安全性情報の収集などについて記載されています。ガイドラインはE1-E20まで存在し、E18までがStep5で策定済み、E19とE20は策定中のガイドラインとなっています。このプレゼンテーションは題とその説明を読みながら作成したため、不明瞭であったり、不正確であったりします。今後ガイドラインを一つづつ読みこんでいきますので、詳細はそちらを参考にしてください。

ICH E1は長期投与の臨床試験における安全性について、ICH E2は臨床から製造販売後までの安全性についてのガイドラインとなっています。共に医薬品の副作用に注目したガイドラインだと思われます。ICH E3は臨床試験報告書の記載について、ICH E4は医薬品の用量と効能・副作用の関係についてのガイドラインです。共に承認申請を対象にしています。ICH E5は民族的影響(遺伝子集団間での効能・副作用差)についてのガイドラインです。ICH E6はGCP(Good Clinical Practice)の調和について、ICH E7は高齢者の臨床試験において考慮されるべき事象についてのガイドラインです。ICH E8は臨床試験において考慮されるべきことについて、ICH E9は臨床試験における統計についてのガイドラインです。ICH E10は臨床試験参加者の特徴分類についてのガイドラインです。おそらくGPSPにおける特定使用成績調査のような分類を行う方法について記載されていると考えられます。

ICH E11は小児医療に関する臨床試験について、ICH E12は治療カテゴリごとの臨床試験についてのガイドラインです。ICH E12は正確にはガイドラインではなく、指針として示されています。ICH E13は欠番、ICH E14は臨床試験でのQT(QTは心電図におけるQ波からT波までの時間のこと。有効成分によってはQT間隔を延長させ、不整脈を引き起こす原因となることがある)の評価方法についてのガイドラインです。ICH E15は薬理ゲノミクス(Pharmacogenetics)、薬理遺伝学(Pharmacogenomics)についての用語の定義についてのガイドラインです。ICH E16はバイオマーカーの評価方法についてのガイドラインです。生物学的にはバイオマーカーはある生理的性質と相関のある遺伝子上の要素(1塩基置換SNPや制限酵素切断領域など)を指しますが、薬理学的には何を指しているのかよくわかりません。ICH E17は複数地域での臨床試験のデザイン、ICH E18は遺伝的サンプリングと遺伝子情報の取り扱いのガイドラインです。

E19とE20はStep5に至っていない、未策定のガイドラインです。E19は安全情報収集、E20はAdaptiveな臨床試験臨床試験中に少しずつ条件を最適化していくような試験のことを指しているようですが、よくわかりません)についてのガイドラインとなるようです。

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