日本薬局方-一般試験法 6.05 注射剤の採取用量試験法

注射剤の採取用量試験法とは、注射剤の液量が表示量よりやや多いことを確認する試験のことです。アンプルやプラスチックバッグに入っている注射剤の液量が試験の対象となります。液量がやや多い必要があるのは、やや多くないと注射器に適量取れない可能性があるためです。懸濁性・乳濁性注射剤は振り混ぜて、油性・粘性注射剤は事前に20-25ºCにあたためて測定します。

注射剤の形態により測定法は少しずつ異なります。単回投与のものでは、2.5cm以上の21ゲージ針を付けた注射筒に液剤を取り、メスシリンダーに移して量を測定します。測定数は表示量により異なります。分割投与のものでも測定法自体はほぼ同じですが、投与回数分繰り返す必要があります。カードリッジ式・充填済みシリンジなどでも測定方法は単回投与のものと同じですが、針や押し子は専用のものを使用します。輸液剤では容器1個の用量をメスシリンダーで測定します。輸血剤を注射筒に取る必要はありません。