ICH Q11 有効成分の開発と製造 (2)

ICH Q11は有効成分の開発と製造についてのガイドラインです。Q7とQ8を合わせ、Q9とQ10、Q12の内容を含んだようなガイドラインになっています。(2)は(1)の続きになっています。
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有効成分製造のControl Strategy(管理戦略)として、古典的な方法(CQAsの幅を設定することを指します)だけでなく、より発展的な方法(デザインスペースなどを指します)を取ることもできます。管理戦略には原料試験・工程管理・工程内試験・出荷試験などを含みます。CQAsの幅やデザインスペースだけでなく、RTRT(Real-time Release testing)やPAT(Process analysis technology)などを利用した管理も使用することができます。どのような管理戦略においても、リスクベースでのCQA、管理法の設定が重要となります。

プロセスバリデーションは高い品質の製品を向上的に製造できることを確認することを指します。基本的にはQ7のバリデーションの記述にしたがい実施します。Q8にはProcess Verificationの記載(おそらくライフサイクルマネジメントの一環として書かれていると思われます)があり、この方法もバリデーションとして使用することができるとされています(が具体的にはよくわかりません)。生物学的製剤ではスケール差による影響を考慮することとされています。
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ライフサイクルマネジメントはQ12に記載されている開発から技術移転、製造販売、終売に至るまでの品質確保を指す言葉です。開発や製造の知識を蓄え、利用し、製品品質を製品のライフサイクル全体を通して向上させていくことが望ましいとされています。変更管理戦略は申請書類の内容とすることもできるようです。