ICH M10 生物学的分析法バリデーション 3

ICH M10は生物学的な分析方法に対するバリデーションについてのガイドラインです。バリデーションの種類や方法、報告について述べられています。3はクロマトグラフィーのバリデーションの続きです。

基本的にサンプルの分析はバリデーション後に実施しますが、一部(長期安定性)などは後からバリデートすることもあるようです。いずれにしても申請時までにはバリデーションを完了させておきます。サンプル測定前にQC用サンプルを用いてシステム適合性をチェックします。分析時にはブランクやゼロサンプル、キャリブレーション用のサンプルも同時に測定し、サンプルは同一のバッチ(ロット)として処理します。許容範囲等はあらかじめSOPとして定めておきます。許容範囲はQCや検量線、希釈系等に定めておき、測定ごとに許容範囲内であることを確認します。キャリブレーションでは、サンプルでの濃度範囲を検証するようQCを準備します。最低でも2個のQC濃度がサンプルの濃度域にはるようにし、検量線の端にデータが集まるようであればQCサンプルの準備について再検討します。サンプルを再分析する場合は計画時の規定に従い、再分析に関する記録を残し、考察、報告します。PKの結果が理論的におかしいというような理由で再分析を行うことはできません。サンプルのInjectionを失敗した場合にはReinjectionを行うこともありますが、こちらにも記録が必要となります。ピークの位置や面積の決定(Integration of Chromatograms)は計画に沿って実施します。