ICH E3 臨床研究報告書の構造と内容 2

ICH E3は臨床研究報告書の構造と内容についてのガイドラインです。2では研究計画とデザインについての記載についてまとめています。

研究計画として、デザインや対象集団、薬剤処置、効能・安全性の変量、データの品質保証の方法、サンプルサイズ決定の方法などについて記載します。デザインでは、薬剤や用量、用法などの処置についての内容、被験者数と被験者集団の情報、盲検やマスキング、対照の選択方法、ランダム化と層別化、研究の時系列、モニタリングについて記載します。対照の選択方法、研究構造の選択理由、用量や投与期間、発生しうる問題については考察を記載します。研究対象として、どのような集団を選択するのか、ランダム化の実施方法、除外基準とその理由を記載し、観察から患者を外す場合の理由を事前に設定します。処置(Treatment)に関しては投与法だけでなく、薬剤の準備方法、患者の割付の方法、用量決定の方法、盲検化の方法やコンプライアンスについて述べます。

効能、安全性に関する変量(Variable)として、測定するパラメータを記載します。パラメータ選択には理由が必要となり、測定のフローチャートを添付します。変量には主要効能評価項目も含まれます。変量、データを測定する際の品質保証に関する方法として、測定に関与する方法の標準化を定めた文書や、訓練、モニタリング、データ承認の方法などについても記載を必要とします。臨床研究では被験者数は予定されている統計解析法に従い決定されます。統計解析法から被験者数を計算する方法、被験者のデータを除外する場合の基準、決定した被験者数を記載します。予定していた研究方法や解析法から変更があった場合には、変更の理由と手順、責任を負うものについて記載が必要となります。