ICH Q9 品質リスクマネジメント (2)

ICH Q9は品質リスクマネジメントについてのガイドラインです。品質リスクマネジメントの流れ、手法についての説明となっています。(2)は(1)の続きになります。
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品質リスクマネジメントには、意思決定のための科学的、実践的なアプローチが必要です。このアプローチのため、通常のモニタリングや検証に加え、各種のリスクマネジメントツールの使用が推奨されています。リスクマネジメントツールはたくさんあり、単独ではなく組み合わせて用いることが効果的であるとされています。リスクが重大であるほど、厳密なリスク管理とそのためのツール活用が必要となります。

リスクマネジメントは社内で用いるだけでなく、規制当局や業界団体への適用も考慮されるべきとされています。この適用は業界の義務や規制などを避けるために使用するのではなく、リスクについて保証があることを説明するために用います。業界全体の品質についてもより良い影響を与えうるとされています。リスクマネジメントや情報共有については、業界・規制側から教育機会を設け、指導することが望ましいとされています。

品質リスクマネジメントは文書とし、手順化するべきであるとされています。リスクを考慮に入れた規制方法(ICH Q8-Q12を指していると考えてよさそうです)の適用には手順化を行う必要があります。規制側と業界のポリシーをすり合わせておくことがリスクマネジメント使用に置いて重要であるようです。