ICH Q9 Annex 1 リスクマネジメントの方法とツール

ICH Q9は品質リスクマネジメントについてのガイドラインです。Annex1にはリスクマネジメントの手法についての説明が記載されています。他のスライドで説明したように、リスクマネジメントでは様々なツールが使用されます。
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リスクマネジメントの最も基本的なツールとして、フローチャート、チェックシート、工程マッピング、石川ダイアグラムなどがあります。意思決定の流れや危害(Hazard)の原因となる要因の抽出などに一般的に用いられます。Failure Mode Effects Analysis (FMEA)、Failure Mode, Effects and Criticality Analysis (FMECA) についてはFMEAのプレゼンテーションに記載しました。Fault Tree Analysis(FTA、故障の木解析)は失敗をANDやORなどで結びつけ、故障とつなげる方法で、根本原因の発見に有用です。HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points、ハザード分析と重要管理点)は7段階の解析・決定により管理すべき要素を抽出し、対応するためのツールです。Hazard Operability Analysis(HAZOP、潜在危険及び作動性の調査)は手順に起因する逸脱によるリスクを評価する方法で、工程・原料の潜在的リスクを見つけるのに有用です。Preliminary Hazard Analysis(PHA、予備危険源分析)は既存の知識を用いて危険予測を行う方法です。基本的にはどのようなツールを用いた場合においても、リスクをランク付けし、リスクのコントロール/許容のどちらを取るか決定する必要があります。様々な統計手法・グラフなどもリスク評価には有用です。