日本薬局方-一般試験法 2.02 ガスクロマトグラフィー

ガスクロマトグラフィーとは、移動相・試料が気体のクロマトグラフィーのことです。化学物質の混合物を分離し、測定するという意味では液体クロマトグラフィーと同じです。

ガスクロマトグラフィーの移動相は、一般的に不活性なガス(ヘリウム・アルゴン・窒素など)を用います。移動相はキャリアーガスと呼ばれ、一定の流量でカラムを流れるよう調整されます。ガス内に異物が混じっていると検出されてしまいますので、移動相には高い純度が求められます。

固定相には、充填カラムと呼ばれる固定層を詰めたカラム、キャピラリーカラムと呼ばれる中空のカラムの2種類があります。液体と比較して気体は抵抗が小さく、固定相内での移動速度の差が大きくないため、一般的にガスクロマトグラフィー(GC)のカラムは液体クロマトグラフィーと比較して非常に長いものになります。ガスクロマトグラフィーのカラムでは、気体の固定相内への溶け込みやすさによって移動速度が変化します。固定相内に溶け込みやすいものほど移動は遅く、溶け込みにくいものほど移動は速くなります。

検出器には様々な種類のものがあります。すべて気体試料の測定に対応したものです。定量法にはHPLCと同じ内標準法・絶対検量線法の他に、標準添加法と呼ばれる方法が日本薬局方には記載されています。