日本薬局方-一般試験法 1.01 アルコール数測定法

日本薬局方の一般試験法とは、医薬品の品質評価に関わる試験法について、手順や規格、装置などを定めたものです。方法は山のようにたくさんあります。物理的試験法のはじめ(2.01 液体クロマトグラフィーを参照)に記載したように、一般試験法のはじめには化学的試験法についての記載があります(この1.01から始まる15個が当たります)。しかし、化学的試験法には液体クロマトグラフィーや炎色反応などの物理的試験法を参照している物があるため、まず物理的試験法を理解する必要があります。このアルコール数試験法については初めにプレゼンを作ったため、プレゼンの始めは一般試験法についての説明となっています。

アルコール数測定法とは、医薬品に含まれるエタノールの濃度を調べる方法です。残留溶媒としてのエタノールではなく、医薬品として含まれる場合(エリクシル剤、酒精剤、チンキ剤など)に適用するもののようです。15℃で10mLあたりのエタノールの量として、アルコール数を特定します。特定方法には蒸留法とガスクロマトグラフィー法があります。

蒸留法では、蒸留によりエタノールを補足し測定するものです。蒸留物は炭酸カリウムアルカリ性フェノールフタレイン液を用い、混合後30分放置し、浮上したエタノール層を測定します。原理を調べたのですが、よくわかりませんでした。いずれアップデートできればと思っています。

ガスクロマトグラフィーを用いる方法は単純で、試料をガスクロマトグラフィーにかけてエタノール量を測定するだけです。気化したエタノールを含む試料をカラムに流して分離し、内標準法でエタノール量を特定します。