ICH M3 非臨床安全性研究 2

ICH M3は非臨床試験(安全性研究)についてのガイドラインです。2では多回投与、探索的臨床試験のための非臨床試験の内容をまとめています(この内容に関しても、SとEのガイドラインを読んだ後にアップデートしたいと考えています)。

多回投与での毒性研究は、投与期間・治療効果・臨床の目的に依存して決定します。哺乳類2種(片方はげっ歯類)で実施し、臨床開発用、申請用の2つの方法があるとされています。臨床開発用/申請用の研究として、予想される投与期間に応じて非臨床で検証するべき期間が定められています。

ヒトでの初回投与用量の研究は安全性の担保のために重要であるとされています。容量依存性・薬理/毒理的応答・薬力学を考慮し、副作用を発生させない用量(No Observed Adverse Effect Level、NOAEL)を決定、探索的臨床研究での用量を決定します。探索的臨床研究は臨床開発早期(第1相の初期)に行われるヒトでの検証で、生理・薬理学的知見、医薬品の性質や治療の状態を知るために実施されます。実施の条件設定は非臨床安全性研究の結果にしたがい決定します。条件設定のために必要とされる非臨床試験は、臨床での投与用量によって細かく定められています。