添加剤: タール色素

タール色素は有機化合物の色素で、医薬品等に使用できることができるタール色素を定める省令に定められた11種類が経口の医薬品に使用可能です。アルミニウムレーキも使用可能です。11種以外には外用の医薬品のみに使用可能なものも設定されています。経口製剤に用いられるタール色素は安全なもののみが使用可能であり、微量にしか用いないことで人体に悪影響が及ばないものとされています(医薬品自体が少量ですので、食品添加物などと比べると影響が小さくなります)。通常は光暴露から有効成分を防護することを目的としますが、識別としての役割があることもあります。

アルミニウムレーキとは、色素を水酸化アルミニウムに吸着させたものを指します。アルミニウムレーキは水溶性ではなく、光安定性を高める効果があります。発色はタール色素そのものよりやや弱く、白っぽくなります。

赤色102号(ニューコクシン)は常温で赤色、無臭の食品添加物で、食添規に規定されています。グラム単位で摂取しない限り毒性は発生しません(医薬品では1mg以下ぐらいだと思います)。黄色4号(タートラジン)は黄色の添加物で、ビタミンCによる還元を受ける場合もあるようです。青色2号(インジゴカルミン)は常温で青色の添加物で、単体だと熱や光などに弱いようです。日本では赤や黄色の医薬品はまれに見受けられますが、青色はかなり少ないと感じます。

外用のみ使用可能(内服はできないもの)なタール色素はたくさんあります。