日本薬局方-一般試験法 2.57 沸点測定法及び蒸留試験法

沸点は液体が激しく気化し、相変化する温度のこと、蒸留は液体を温め、発生した気体を冷やして液体を得ることを指します。基本的には、気化・凝縮の相変異は同じ圧力であれば同じ温度で起こります。このため、蒸留装置を利用し、沸点も測定します。沸点測定法は2つありますが、どちらも同じ蒸留装置を使います。沸点は、蒸留で得られる液(留液)が5滴取れる温度として測定します。

蒸留装置は試料を入れるフラスコ、蒸気を誘導する管と冷却装置、留液を捕集するためのメスシリンダーからなります。試料25mLと沸騰石をフラスコに入れ、温度計を差し込みます。フラスコを徐々に加熱し、冷却装置を作動させることで留液を得ます。沸点が200℃未満であれば、毎分4-5mL、200℃以上であれば3-4mLの速度になるよう調製し、蒸留を行います。歳2法では、沸点の規定の温度範囲が5℃以上になっているときに利用します。フラスコのサイズ、試料の量、管の径が変わる以外は、第1法と同じです。