日本薬局方-一般試験法 2.43 強熱減量試験法

強熱減量試験法とは、試料を高温で加熱し、減量を測定する方法のことです。強熱することで構成成分の一部を失う(炭化などの形で変化する)無機薬品に主に用います。測定に用いる試料の量、温度、時間は各医薬品につき、各条に記載されています。例として、40.0~52.0%(1g、450~550℃、3時間)と記載されていれば、1gの試料を450~550℃で3時間加熱した後に質量を測定し、失われた質量が40~52%になる、ということを指します。

操作は単純で、試料の質量を量ってるつぼに入れ、強熱し、強熱後に質量を測定します。強熱後に水を吸わないよう、強熱後にはデシケーターで温度を下げます。

強熱減量とは別に、2.44 強熱残分試験法と呼ばれる試験法も規定されています。この方法は3局調和(JP、USP、EPで共通した方法を設定すること)に基づいたもので、減量の代わりに残量を測定すること、硫酸を加えて強熱すること、温度・時間が試料によらず決定されていることが強熱減量試験法との違いです。