日本薬局方-一般試験法 2.42 凝固点測定法

凝固点とは、液体から固体への相転移温度のことを指します。普通は融点と同一温度です。ただし、過冷却(凝固点以下でも固体への相転移が起こらない現象。撹拌すると解消される)になると、凝固点が下にシフトしたように見えるようになります。したがって、過冷却を防ぐため、撹拌しながら温度を下げ、凝固点の測定を行います。

日局記載の凝固点測定の装置は、ガラスのキュベットに温度計を差し込み、水浴させるものになっています。試料はキュベット(Bの容器)に溶かし入れ、水浴容器(D)に予想凝固点より5℃低い水を入れます。その状態で予想凝固点より5℃高い温度まで試料を冷却し、Eのかき混ぜ棒で撹拌しながら温度を下げます。結晶が生じたらかき混ぜをやめ、温度を読み取り、凝固点とします。この読み取りを4度行い、平均値を凝固点として記録します。