湿式造粒3 スケールアップ

スケールアップとは、少量や中量で開発された製品の製造ボリュームを増やし、市販用の製造とすることを指します。スケールアップ前後では製品の品質が一致するようにしたいところですが、機械が大きくなり、仕込み量が大きくなると粉体にかかる力が変化します。このため、スケールアップ後の工程パラメータを調整し、品質の同等性を確保することになります。工程パラメータの設定時には、無次元の指標を一致させるのが良いとされているようです。機器には定められたサイズがあるため、少量、中量、スケールアップ後でそれぞれサイズによる影響(回転羽根の先端速度や遠心力、深さ方面の圧密など)をあらかじめ計算しておき、それに合わせてパラメータを調整するのが良いとされています。

湿式造粒にはForm granulationというものがあるようです。結合剤をスプレーや液ではなく、泡として添加する方法で、スプレーよりも均一性を高めやすいとされています。撹拌造粒では粉体の上に結合剤の泡を乗せ、泡が消えるたびに結合剤を追加していきます。この方法ではスケールアップが比較的容易であるとされています。