固形経口製剤の製造: 混合

固形経口製剤の製造のうち、造粒物と他の原料を混ぜる工程である、混合についてまとめています。混合では、各種原料が均一となり、含量均一性を高めることが目的の一つとなります。通常は容器回転型の混合機を用います。容器の形態にはタンブラー、ダブルコーン、V型、コンテナブレンダー、ボーレコンテナミキサーなどと呼ばれる、少しずつ形態・特性が異なる混合機が存在します。製品により混合機を選択する、というのは設備投資的に通常できないため、所持している混合機の特性を理解し、混合時間などを調節することが重要となります。

混合では、通常圧縮成形性を高めるための賦形剤、錠剤の崩壊を促す崩壊剤などを加え、まず混合します。この混合では、原料が均一となるよう十分な時間かき混ぜます。賦形剤や崩壊剤の混合後、滑沢剤の混合を行います。滑沢剤としては通常ステアリン酸塩(特にステアリン酸マグネシウム)を用いるのが一般的です。このステアリン酸塩の混合では、混ざらなすぎると滑沢性が均一とならず次工程で問題となり、逆に混ぜすぎてもステアリン酸塩が分散しすぎ、滑沢性や錠剤の硬度が下がります。次工程での状態を見つつ、適切な混合時間設定を行う必要があります。