Rの基礎2 変数と関数

Rの基礎2では、変数と関数について、作り方や使用方法を説明します。変数は数字や文字を一時的に格納しておくもの、関数は数字や文字を利用して、計算した結果を吐き出してくれるものになります。変数に数字や文字を格納することを代入と呼びます。関数に必要な文字や数字を与える場合の文字や数字を引数と呼び、計算結果を返り値と呼ぶのが一般的です。

Rでの変数への代入は、「変数名」 <- 「数字や文字」 という形で行います。<-が代入を示す記号です(=でも代入できますが、Rでの標準的方法ではありません)。変数名のみをコンソールに入力すると、代入した数字や文字を呼び出すことができます。変数はそのまま演算に利用できます。ただし、変数自体に型があるため、型にそった演算方法のみが適用できます。変数の型はclass関数で調べることができ、class(変数名)とコンソールに入力することで型を教えてくれます。Cなどの言語では変数をあらかじめ設定し(宣言)、型を決めておく必要がありますが、Rでは代入したものに従い勝手に変数の型が決まります。

関数は、上で説明したように、演算に必要なもの(引数)を用いて演算し、演算結果を返り値として返すものです。Rでははじめから多くの関数が設定されているため、関数を作らなくても関数を利用した計算ができます。上で述べたclassは関数です。その他、平均値を計算するmean関数、標準偏差を計算するsd関数、データの要約を調べることができるsummary関数などが代表的なRの関数となります。関数では、「関数名(引数)」という形で記述することで引数を使った演算をしてくれます。mean関数であれば、mean(x)でxという変数の平均値を計算することができます。関数は「関数名 <- function(引数){引数を使った演算}」という形で書くことで、自作することができます。自作関数の返り値はreturn(返り値)で明示的に示すこともできますし、最後に返り値を示す変数をただ入力しておくことでも設定できます(returnで指定するより、返り値をただ入力することが推奨されているようです)。