統計の基礎8 対応のある一元分散分析

統計の基礎8では、3群以上の平均値の差の検定である、一元分散分析において、同一の対象から各群のデータを取得した場合(対応のある場合)の分析方法について説明します。対応のある、というのは例えば同じ人から3群すべてのデータを1回ずつ取得する場合などを指します。対応のない(普通の)一元分散分析では、全てのデータが独立(横串が刺さっていない)であることを仮定しているのに対し、対応のある一元分散分析では、横にデータが関連付け(横串が刺さっている)ことが特徴となります。横串が刺さっているために、分散比の計算がやや変化します。しかし、仮説検証するモデルは同じで、3群以上の平均値に差がないとする帰無仮説を立て、それを棄却しすること、F分布を用いてp値の計算を行うことについてはぼほ対応のない一元分散分析と同じとなります。

対応のある一元分散分析についてもRで計算することができます。対応のある一元分散分析は交互作用のない、繰り返しのない二元分散分析とほぼ同様となります。対応のある一元分散分析では、横串間(成績でいうと、学生間に成績の差があるかどうか)についても検証ができる形となります。