添加剤: 油脂等

油脂は皮膜の表面を滑りやすくする艶出しや、クリーム・ローション剤の基剤として使用されます。皮膜の硬さを調整する、可塑剤として用いられるものもあります。

クエン酸トリエチルはクエン酸エステルで皮膜の可塑性を高める効果を持ちます。可塑性を高めることで、皮膜を割れにくく、錠剤への親和性を高めます。

ポリソルベートは局報記載の界面活性剤で、研究などではTweenと呼ばれるものです。分子量に相当する番号がついており、クリームなどの乳化に用いられます。

ポリエチレングリコールはマクロゴールとも呼ばれるエチレングリコールの重合物です。界面活性剤・乳化剤・可塑剤として使用されます。Tweenと同様に分子量に従った番号がついており、分子量の小さいものは液体、大きいものは固体です。

ラウリル硫酸ナトリウムは洗剤などに用いられるやや強い界面活性剤です。有効成分の可溶化、分散性の改善等に用いられます。

ワセリンはパラフィンなどの脂質の混合物で、クリームや軟膏の基剤として用いられます。乾燥防止のために使用されることもあります。

白色セラックはラックカイガラムシから採取する樹脂で、コーティング剤として用いられます。通常は琥珀色で、漂白により白くなっています。

モノステアリン酸グリセリンは親油性乳化剤で、界面活性剤・可塑剤やローション・軟膏の基剤として用いられます。

プロピレングリコールは常温で液体のグリコールで、保湿剤や乳化剤、注射剤の溶解補助剤として用いられます。

アラビアゴムはアラビアゴムノキの分泌物を乾燥させたもので、水溶液が粘性を示します。糖衣の成分として加えられることが多い成分です。

カルナウバロウはブラジルロウヤシ(カルナウバヤシ)から採取されるワックスで、皮膜工程で用いられる成分です。皮膜表面の艶を出し、滑りを良くすることで取り扱いやすくすることを目的に使用されています。