日本薬局方-一般試験法 1.06 酸素フラスコ燃焼法

酸素フラスコ燃焼法とは、酸素を満たしたフラスコ内で有機化合物を燃やし、有機化合物に含まれるハロゲンや硫黄の量を測定する方法です。燃焼は有機化合物を分解し、灰分を得るために利用します。

酸素フラスコ燃焼法では、燃焼に耐える肉厚のフラスコ、燃焼物を置くための白金製のかご、試料を吸わせてかごに入れるろ紙、栓を利用します。固体試料はろ紙に包み、液体試料はあらかじめろ紙に吸わせて乾燥させます。フラスコ内には吸収液を入れておき、さらにフラスコ内を酸素を満たします。ろ紙をかごに入れ点火し、フラスコにいれ、蓋をします。燃焼が終わるまで保持し、その後白煙がなくなるまで振り混ぜ、15分置いて測定用の試料とします。試料内のハロゲン(塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)と硫黄はそれぞれ独立の方法で定量します。塩素と臭素は硝酸銀による滴定法、ヨウ素ヒドラジンを用いた硝酸銀による滴定法、フッ素はアリザリンコンプレキソン試薬の呈色、硫黄はアルセナゾIII指示薬を用いた硫酸の滴定法によりそれぞれ測定します。